日本建設技術教育センター日本建設技術教育センター

建設・建築・設計・工事・施工・工事監理のプロを育成するJ-CTEC

0120-556-953 受付時間:午前9時~午後6時(土日祝日・年末年始を除く)

J-CTECコラム

【教育担当者必見!】若手現場監督者を育てる4つのポイントとは? | 建設業界

現場監督とは、現場の安全・施工品質・工程などを管理する仕事です。
現場監督は知識や経験が必要となる仕事であり、一人前になるまでの道のりは決して簡単なものではありません。だからこそ、先輩社員や上司が若手現場監督者に対して行う教育は非常に重要になってくるのです。現場に関する知識はもちろんのこと、仕事を進める上での注意点や、自身の失敗談などを伝え、段階を踏みながら育てていかなければいけません。
しかし、若手現場監督者の性格や得意・不得意によって適切な教え方は異なるため、その度に頭を抱える方も多いのではないでしょうか。
当記事ではそのような悩みを解決するために、若手現場監督者を育てる上で基本となる4つのポイントをご紹介いたします。この記事を最後まで読むことで、若手現場監督者を育てる際の注意点を把握することができます。そのためにまず、現場監督とはどういう役割か、今一度確認しましょう。

現場監督の仕事内容

現場監督の仕事内容は主に下記の5点です。

  • 現場の進捗確認、施工内容・施工箇所の段取り(工程管理)
  • 各仕上がりチェック及び是正指示(品質管理)
  • 現場内の労働環境調査、近隣住民への対応(環境管理)
  • 不安全箇所の確認・是正、不安全行動に対する指示・指導(安全管理)
  • 材料・資材の発注、下請け業者の手配(原価管理)
  • その他に、搬出入管理や図面の修正なども挙げられます。

    現場監督として必要なスキルやキャリア

  • 施工管理技士系の資格
  • 実務経験3年以上の実績

  • 現場監督は、様々な問題を解決する知識と判断力が必要になります。そのためには実務において様々な経験をした実績や、現場監督としての資格を保持していることが必要とされます。
    しかし、実務経験の少ない未経験者や若手社員にとって、上記の業務を行うことは非常に難しいです。だからこそ、先輩社員が若手社員とペアになり細かく指導することで、成長を促進させることができるのです。

    若手現場監督者の育て方とは?

    若手現場監督者を育てる際に重要なのは、指導する内容を順序立てることです。
    現場監督の仕事はやることが非常に多いため、一気に教えてしまうと混乱してしまうでしょう。今、何をすべきかを考え、そのレベルに合った指導を行うことで、確実に若手現場監督者を育てることができるのです。

    育て方の手順

    若手現場監督者の育て方の一例をご紹介いたします。
    1.危険作業や安全管理事項の基礎知識、現場での仕事内容を教える
    2.すぐに現場に入れる(ベテラン現場監督者とペアにする)
    3.現場に入りながら、図面の見方や管理のポイントを徐々に教える
    4.3ができるようになったら責任と役割を与えていく

    重要な点は、少しでも早く現場経験を積ませることです。
    机上で勉強するよりも、実際に現場を経験した方が確実に身につくため、基礎教育を終えてからは忘れないうちに現場入場させることをお勧めします。なお、教育方法に正解はありませんので、上記を参考にご自身でアレンジすると良いでしょう。

    若手現場監督者に任せるべき仕事とは

    若手現場監督者には下記のような仕事を任せるようにしましょう。

  • 新規入場者教育(現場ルールを暗記させる)
  • 資材搬出入管理
  • 職人の方のフォロー(職人の方とのコミュニケーションづくりを学ばせる)
  • 初めての現場だからといって、若手現場監督者に仕事を任せず見学させておくと、「現場監督」としての自覚が薄れてしまいます。上記のような仕事内容であれば、知識や経験は特に不要であるため、やり方を教えて仕事を任せると良いでしょう。

    若手現場監督者を育てる4つポイントとは?

    若手現場監督者を育てる4つのポイントをご紹介いたします。

    経験、体感させる

    まず、建設現場において重要なのは、実際に体験して覚えることです。知識として暗記したことは忘れてしまうことが多いですが、実際に体験して覚えたことは忘れにくい傾向にあり、その中でも自身の失敗体験は、強く記憶に残ります。
    教育担当者が最大のバックアップをしながら自分で考えて行動させ、成功や失敗を体験させることが成長への近道と言えるでしょう。

    理由を身近なもので教える

    教える際に「建設業界」というものに縛られずに、普段目にしているものやメディアなどでよく見たり聞いたりするものを取り入れることも効果的です。特殊な知識や用語を難しいと感じてしまい頭に入らないのは建設業界ではありがちなケースです。そのため、簡単なもので興味を持たせるようにすることも大切です。

    お客様(施主)を意識させる

    若手現場監督者にとって最も難しい点が「ダメなものはダメ」と判断すること。自分より経験の豊富な職人の言うことに流され、現場の責任者であるにも関わらず周囲に判断を委ねてしまいがちです。
    経験が少ないときから「自分がここに住む」という目線を意識させ、職人に是正指示を出せるような人材に育てましょう。そのためにも、職人に指示する際に若手現場監督者を同行させ、どのように指示を出しているか見学させると良いです。

    興味を持たせる

    専門的な知識や技術が多い業界だからこそ、常に様々なことを習得し現場監督者として成長していかなくてはなりません。本人が知らない知識を教えることも大事ですが、「自分から学ぶ」という姿勢をもたせる環境を作ることが大切です。「分からないことを理解したい」という意欲は誰にでもありますが、その対称は自分が興味を持っているものでなければいけません。
    まずは、「建設業は楽しい」「建設物を造ることはすごい」などの感情に訴えて興味をもたせるようにすることで、自発的な行動につながっていくと言えるでしょう。

    まとめ

    若手現場監督者を育てる際は、上記に記載した4つのポイントを守りながら指導すると良いでしょう。若手現場監督者は「何をしたら良いかわからない」という状態であることが多いため、まずは的確に指示を出して仕事を与え、少しずつ自分で考えながら行動させるようにしましょう。
    現場監督の仕事は、非常に大きな責任が伴います。若手現場監督者が不安にならないよう、こまめに相談に乗るなどサポートしながら教育するよう心がけることが大切です。


    よく読まれている記事

    • 土木の資格一覧(種類、難易度、試験内容)
    • 電気系資格一覧(種類、難易度、試験内容)
    • 施工管理技士の資格一覧(種類、難易度、試験内容)
    • 建築設備・管工事関係の資格一覧(種類、難易度、試験内容)
    • フルハーネスの義務化について