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J-CTECコラム

現場監督(施工管理)の仕事とは。給料や資格も紹介

現場監督(施工管理)とは何をする仕事なのか(概要)

多様な技術者や関連企業が協力し合って1つのプロジェクトを完成させていくのが、建設工事の現場です。現場監督とは、そのような混在作業の建設現場で「施工管理」を担う専門職種のことです。

「工程」「品質」「安全」「原価」「環境」の5つを管理する仕事で、いわゆる現場作業は行わず、現場工事の計画から施工時の監督まで幅広く関わり、デスクワークも多い仕事です。建物を建てる工事だけでなく、電気工事や土木工事、設備工事の現場でも施工管理は必要で、建設工事のあらゆる局面で求められる職種だと言えます。

仕事の内容はなにか(詳細)

現場監督が行う施工管理の具体的な業務は、まず施工計画の立案・作成から始まります。関係者との打ち合わせを重ね、デスクワークで施工プランや予算などを含む施工計画の書類を作成していきます。施工計画に基づき工事が開始されてからも、施工の進行状況や現場スタッフのスケジュール管理や安全管理、寸法や強度に不備がないかを確認する品質管理などを行い、工事の安全・確実な進行をサポートしていきます。

どんな資格があるのか

施工管理のスペシャリストであることを示す国家資格として、「施工管理技士資格」があります。施工管理技士には、土木施工管理技士、建築施工管理技士、管工事施工管理技士、電気工事施工管理技士、造園工管理技士、電気通信工事施工管理技士など6つの種類があり、それぞれに1級と2級に分かれています。この資格を取得するには、建設業法第27条第1項に基づいて国土交通大臣指定機関が実施する国家試験「施工管理技術検定試験」に合格しなくてはなりません。

試験科目は学科と実地(実技)に分かれており、それぞれの資格により難易度は異なりますが、いずれも受験には所定の実務経験が必要であり、特に1級の場合は相応の実務経験と知識を要する狭き門となっています。この試験に合格することで、国土交通大臣から検定合格証明書が交付され、有資格の施工管理技士となることができます。

資格の取得にどんなメリットがあるのか

その存在なしには、工事を進めることができないといっても過言ではないのが、現場監督の仕事です。今後も高いニーズが見込まれますので、これから建設業界に挑戦したい方、業界でさらにステップアップしたいと考えているなら、資格を取得するメリットは大いにあると言えます。

仕事の魅力・やりがいはなにか

これまで述べてきたように、現場監督は、安全かつ確実、高品質な建設工事を行うためには、絶対に欠かすことができない職種です。それだけに重責を担う仕事だと言えますが、案件によっては数億~数百億円、場合によってはそれ以上の歴史的・国家的な巨大プロジェクトを担当することもあります。そうした案件の中核を担うとともに、完成したものが目に見える形で残っていく。その達成感、感慨はほかの仕事に比肩するものがないと言えるでしょう。

また、建築物であれ、土木であれ、設備であれ、工事の完成物は、人の生活を支え、役に立つものです。その意味では、非常に高い社会貢献度があり、誇りを持って働ける仕事でもあります。

さらに、社会人としてのキャリア形成という意味でも、現場監督の仕事には大きな魅力があります。昨今の建設業界は活況を呈するいっぽうで、恒久的な人材不足も課題となっており、現在では新卒採用はもちろん、中途採用でも未経験から現場監督に挑戦できる求人が多数あります。

特に、施工管理資格の最高峰である「1級施工管理技士資格」を取得するには、最長で11年6ヶ月以上の実務経験が必要です。資格の取得はそれだけの経験と知識・技術を有するというスペシャリストの証であり、年齢にかかわらず業界内で引く手あまたな存在として重宝されていくことでしょう。

収入はどれくらいか

転職サービスDODAの調査によると、建築・土木の施工管理技士の平均年収は約462万円、内装・インテリアの施工管理技士の平均年収は約439万円となっています。ただこれは、資格の有無を問わない平均であり、有資格者はその希少性からも大きな年収アップが見込めます。特に一級施工管理技士の場合、求人サイト各社で「月給100万」「年収1000万円以上」をうたう求人を見かけることも珍しくありません。

キャリアアップや年収アップを目指す方なら、資格を取得するメリットは大いにあると言えそうです。


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