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プラント施工管理とは(仕事内容、資格)

産業の発展や人々の生活を支えるプラントの建設現場は、日常で目にすることが殆どないため、プラント施工管理に興味があっても、なかなかイメージできないという方も多いでしょう。
今回は、「公共性が高い仕事をしたい」、「規模が大きい仕事をしたい」、「海外で働いてみたい」という方にオススメの、プラント施工管理の仕事内容や求められる資格・スキルをご紹介します。

プラント施工管理とは?

英語のプラント(plant)には、「植物」のほか「生産設備」や「大型機械」という意味もありますが、建設業界でプラントと言えば、「製造設備関連の構築物を含めた工場施設全体」のことを指します。食品や医薬品といった生活に身近な製品をはじめ、色々な製品の原材料、ガス、ガソリンなどのエネルギーも生成できるプラントは、私たちの生活を支えてくれる非常に重要な施設です。
プラント施工管理とは、プラントの新設・増設・改修時に、計画通り施工が行われるよう、工期や安全面を管理する仕事ですが、他の建設現場よりもスケールが段違いに大きいことが特徴です。生産能力の増大や効率化を図るため、プラントは大規模化する傾向があり、特に石油化学系プラントは、関連するプラントが連携してコンビナートの形態をとることも多くあります。
しかし、日本では、大規模プラントの建設がすでに頭打ちとなっているので、国内のプラント工事については、中小プラントの新設や、既存プラントの増設・改修・保守・点検が主となります。

現在、大規模プラントの建設は、中東や東南アジア、南米などの新興国を中心に行われていますが、欧米企業だけでなく、近年は、韓国や中国の企業も台頭しており国際競争が激化しています。

プラント施工管理とは、どういう仕事なのか

プラント施工管理の主な仕事は、他現場と同様に「原価」・「工程」・「安全」・「品質」・「環境」の管理になりますが、各管理業務において、プラント建設ならではの配慮が求められることもあります。
建設費が数千億円にもなる大規模プロジェクトの場合は、効率的な計画を立案し工期削減・原価低減に努めるほか、従事する多くの作業員の安全確保も実現しなければなりません。特に、危険物を扱うプラントで建設事故が起きてしまうと、人的被害はもちろん、経済的損失や周囲環境への影響も甚大となるため、通常の管理業務以上の安全対策が必要です。

品質管理においては、着工中や完成時はもちろん、建設を終えてからも定期的に点検・メンテナンスを行いますが、点検作業に関しては、近年、デジタル技術やドローンの活用が進んでいます。
また、プラント建設では、専門性が高い設備や機械が導入されるため、その領域の知識が豊富な技術者とコミュニケーションを図る場面が多いこともプラント施工管理の特徴の1つです。

種類別で見るプラントの特徴

一口にプラントと言っても、食品プラントやLNGプラント、水処理プラントなど、様々な種類がありますが、大きく分類すると「産業系」、「石油化学系」、「環境系」の3つに分けることができます。プラントの種類によって求められる知識やスキルは異なるため、就職活動を行う前に、それぞれの特徴をしっかりと理解しておきましょう。

産業系プラント

産業系プラントとは、食品や飲料品、医薬品、化学製品、金属、セメントなど、生活に身近な製品を作っているプラントのことです。
食品や飲料品、医薬品を製造するプラントでは、衛生面に配慮した環境づくりが必要であるように、産業系プラントでは、生産物の特徴に応じて、設計・建設することが重要になります。加えて、生産性向上やコスト削減が実現できるよう、生産・出荷・情報などのシステムを連関し、効率化を図ることも求められます。

石油化学系プラント

石油化学系プラントとは、原油からガソリンや灯油、LPガス、ナフサなどを精製するほか、プラスチックやナイロンなどの石油化学製品などを製造するプラントのことです。
物を動かすエネルギーを生み出し、さらに、あらゆる産業で利用されている合成樹脂や化学繊維なども製造する石油化学系プラントは、現代社会に欠かせない重要な施設と言えます。石油化学系プラントで異常が発生すると、火災や爆発へ発展する危険があるため、設計・建設する際は、安全基準を満たすほか、リスクを回避できるシステムの構築も重要です。

環境系プラント

環境系プラントとは、食品廃棄物や廃タイヤ、廃プラスチック、汚水などを処理し再資源化を図るプラントであり、最近は、焼却熱やバイオマスを利用した発電も行っています。
環境意識の高まりから、ゴミ処理にもエネルギー効率の向上や、有害物質の抑制が求められる時代となり、環境保全に寄与するプラントの建設は世界中が必要としています。そのため、今後は、日本国内だけにとどまらず、南アメリカ、東南アジア、インド、中東、アフリカなどの環境後進国で仕事をする機会が増えると予想されます。

プラント施工管理に求められる資格とスキル

プラント施工管理の職に就くためには、特別な資格は必要ありません。しかし、一般的な施工管理と同様に、下記のような資格と監理技術者や主任技術者の経験があると就職が有利になります。

・土木施工管理技士
・建築施工管理技士
・建設機械施工技士
・電気工事施工管理技士
・管工事施工管理技士

担当する持ち場やプラントの種類により、必要とされる知識や資格も異なりますが、プラント建設では、特殊な機器・設備を設置するため、土木や建築にとどまらない専門性が求められます。施工管理技士は、建設業に身を置く人にとって必携の資格ですが、プラント施工管理を目指すなら「電気工事施工管理技士」か「管工事施工管理技士」のどちらかは取っておきたいところです。
また、石油化学関連のプラント施工管理の場合は、「高圧ガス製造保管責任者(甲種)」、「エネルギー管理士」、「危険物取扱者(甲種)」、「消防設備士」などの資格があると役立ちます。

環境関連のプラント施工管理では、「作業環境測定士(1種)」、「公害防止管理者」、「環境計量士」、「技術士(環境部門)」、などの資格を有するエンジニアは、企業からの評価も高くなります。
そのほか、求められるスキルとしては、建設費が高額で工期も長く、関わる人の数も多い、大規模プラントでは、高度なコミュニケーション能力・マネジメント能力・調整力・交渉力が必要不可欠です。
近年は、海外でのプラント建設も増えているため、海外展開している企業へ就職する場合は、語学力や技術力はもちろんのこと、ライフスタイルの変化やアクシデント時の対応力も望まれます。


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