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J-CTECコラム

空調設備施工管理の仕事とは(仕事内容、資格)

何をする仕事なのか

空調設備とは何か?私たちの生活に身近かつ欠かせないのが冷暖房設備をはじめ、社会では多種多様な空調設備が稼働しており、それらが社会を動かしているといっても過言ではありません。空調設備があることで、新鮮な空気を外部から取り入れ、室内を快適な室温・湿度に保ち続けることができます。さらに、室内空気の汚れを取りのぞくのも、空調設備の大切な働きです。また使用目的によっては、わざと温度・湿度を上下させる場合もあります。

空調設備には、熱を生む源となる「熱源設備」、その熱を移動させる「熱搬送設備」、熱をその場に適した状態に中和する「空気調和設備」の3つがあります。

具体的には、
熱源設備:ボイラー・冷凍機・ヒートポンプ・蓄熱槽・吸収冷温水機など
熱搬送設備:配管・ポンプ・送風機・ダクトなど
空気調和設備:加湿を行う加湿器・熱交換を行う冷却コイルや加熱コイル・エアフィルターなど

があり、これらを組み合わせた各種機器が、工場、オフィスビル、学校、病院などの大型施設などでシーンにあわせて活用されているのです。そして空調設備施工管理とは、これら空調設備の敷設に伴う工事について、工事計画の策定および予算管理、工事中の安全・品質管理など、工事作業そのものではなく、工事全体の管理に関わる仕事なのです。


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やりがいについて

「家のエアコンが壊れた」なんていう経験をお持ちの方ならお分かりだと思いますが、空調設備の不調は端的に不快なものですし、仕事上必要なものであれば、すぐにでも改善しなくてはなりません。そこに住む人やそこで働く人々が快適に過ごせる環境を作る・管理する。空調設備施工管理には、そんなやりがいがあります。

なぜ、どんな資格が必要なのか

空調設備施工管理を担っているのは、主に工事を行うゼネコンの担当社員、または空調設備専門の設計・施工会社の社員です。空調設備施工管理自体は資格がなくても行うことはできますが、建設業界では専門性の高い人材が求められています。空調設備施工管理において、その専門性の証となるのが、国家資格である「管工事施工管理技士」です。

管工事施工管理技士とは

管工事施工管理技士とは、建設物の工事のうち冷暖房設備工事、空調設備工事、ダクト工事、浄化槽工事、さらにガス配管工事、衛生設備工事、給排水・給湯設備工事などの「管工事」において、施工計画を作成し、工程管理、品質管理、安全管理等の業務のプロフェッショナルであることを示す資格です。1級と2級があり、いずれも受験には実務経験が必要です。

合格は空調設備施工管理のスペシャリストである証となり、この資格を持っていることで、工事現場の主任技術者に専任することができます。また、1級管工事施工管理技士を持っていれば、新しく建設業者が営業所を設置する際、監理技術者になることが可能です。1級は空調設備に関する資格の中では最も難易度が高くなりますが、1級保持者の存在は建設業者にとって技術力を示す指標となりますので、業界における需要も極めて高くなっています。

また、工事やメンテナンスなどの実作業を経験し、電気工事士などの資格を取得したうえで、管工事施工管理技士資格の取得に挑戦し、現場監督として施工管理を行うという道もあります。その場合「現場に強い、現場の仕事への理解がある施工管理技士」として、業界内でより一層重宝される存在になれそうです。


➤空調設備施工管理に必要な資格とは

収入はどれくらいか

管工事施工管理技士資格を取得した場合、一般に年収は

1級管工事施工管理技士:平均500万円から600万円以上
2級管工事施工管理技士:平均400万円から500万円以上

と言われています。特に大手求人サイトでは、豊富な実務経験を持つ1級保有者を対象にした年収800万円以上での求人も多数見受けられます。特に大企業で勤務する場合は、さらなる高収入も期待できます。

今後のニーズや安定性など

人がいる場所には空調設備があり、たくさん人が集まる場所には大型の空調設備があります。それは企業や工場でも同じです。特に製造業の分野では空調設備の如何が業績を大きく左右しますので、空調設備施工管理にはいま現在高いニーズがあり、それはこれからも下がることはなさそうです。

自ら専門知識を持ち、日本の基幹産業であるモノづくりに貢献したい。そんな熱い気持ちを持った方は、ぜひ空調設備施工管理に挑戦してみてはいかがでしょうか?


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